HELLO STONE PROJECTいしみがくひとくらし

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HELLO STONE PROJECT

月刊 HELLO STONE -vol.2 ISHII YOJI STUDIO 石井 洋二 氏-

「石のある生活」をテーマとし、毎月すてきなゲストをお迎えし発信していく「月刊 ハローストーン」。ISHIZOやしかくいし等HSPプロダクトを購入してくださった方はどのように石のある生活を楽しんでいるのか、特別にその生活の一部を垣間見させていただきます。第2回目の今回、石の魅力を語っていただいたのはこの方です。ISHII YOJI STUDIO co.,LTDクリエイティブディレクター、プロダクトデザイナー石井 洋二 氏プロダクト:しかくいし ーこのプロダクトを選んだ理由を教えて下さい。僕はここ何年か関ケ原石材さんと一緒にお仕事をしているのですが、岐阜県にある本社に初めて伺った時、広い工場の中に大きな原石の塊やそれを加工する巨大な機械が所狭しとある中で、5m×2mくらいの板状に加工された石たちが隅に立てて置かれていたのを見ました。いろんな石がある中で、この「木の化石」のような表情をした石に一目惚れしてしまい、だけど、あんな大きな石を部屋に置けるわけないよなあ、と想いを残したまま東京へ戻りました。それから数カ月後、一目惚れしたあの「木の化石」をしかくいしとして商品化してくれることになりすぐに注文したんです。石にはいろんな表情があるので、それを自分で選べるのはうれしいですね!ーその「木の化石」=しかくいしは普段どのように使用していますか?事務所の入り口すぐのところに飾っています。周りには、同じHSPプロダクトラインである「ISHIZO」の花器や積み石、他にも造形作家の石の作品を飾っています。こぢんまりとですが石コーナーができあがりました(笑)。石は、表情の豊かさとともに「重さ」という特徴がありますが、このしかくいしのように平面的に扱うと、石の重さは空間に落ち着きをもたせてくれていると、僕は思います。 ー石井さんにとって気に入っているポイントがあれば教えて下さい!大昔に木が砕け落ちて、想像を絶するような長い時間をかけて、出来上がった唯一無二の美しさに胸が高鳴ります。石をこの薄さに仕上げて一枚の絵に仕立てる技術は素晴らしいです。撮影:石井 洋二 氏月刊 HELLO STONE  -vol.2-2020年7月—-ISHII YOJI STUDIO co.,LTDクリエイティブディレクター、プロダクトデザイナー石井 洋二 氏profile:1969年生まれ。1992年に千葉大学工業意匠学科を卒業後、三菱電機デザイン研究所、株式会社サン・アド勤務を経て、2019年に石井洋二スタジオ設立。2011年より多摩美術大学プロダクトデザイン専攻で非常勤講師を務める。ブランディング・プロダクトデザイン・パッケージデザイン・店舗デザインなど幅広く手がける。「変革をデザインする」という理念のもと、最適なクリエイティブチーム形成から仮設設定、専門家を交えてコンセプトメイクから実制作、プロモーションまで、各プロジェクトにおいて一貫したデザインワークを担う。大胆で自由な気持ちを創るドローイングマーカー「ala」、無意識的に動くことができるワーキングチェア「ing」をはじめ、手がけるプロジェクトは国内外において高い評価を得ている。—-HELLO STONE PROJECTISHIZO しかくいし
2020.07.07
Interview

月刊 HELLO STONE -vol.1 KIGI 植原 亮輔 氏-

今月より、「石のある生活」をテーマとし、毎月すてきなゲストをお迎えして発信していく「月刊 ハローストーン」が始まります。ISHIZOやしかくいし等HSPプロダクトを購入してくださった方はどのように石のある生活を楽しんでいるのか、特別にその生活の一部を垣間見させていただきます。月刊 ハローストーン第1回目として、石の魅力を語っていただいたのはこの方です。KIGI Co.,Ltd.クリエイティブディレクター / アートディレクター植原 亮輔 氏プロダクト:ISHIZO ブックエンド L型(赤) ーこのプロダクトを選んだ理由を教えて下さい。一言で「シンプルで美しい」。これがたとえブックエンドではなかったとしても手に入れたいと思いました。ーHSPプロダクトを知ったきっかけは何でしたか?そもそも、このプロダクトに関しては見たことはなかったのですが、KIGIが運営するギャラリーでISHIZOを手掛けた石井洋二さんの個展を開催しました。その時に初めてこのプロダクトに出会い、その魅力に引き込まれました。特に色の美しさに惹かれました。ー普段どのようにブックエンドを使用していますか?お気に入りのヨーロッパのアンティークの薬棚の上に置いています。木製の家具の上に置くと面白いんです。柔らかく落ち着いた木の表情に対し、硬質で独特な模様の石の美しさが反発し合いながらも調和します。 今、まさに読んでいる本を立てかける時に使用しています。ISHIZOのブックエンドに挟む本は僕的には2〜3冊がベストなんです。本を読み終えたらただの“石”として飾っています。ー植原さんにとって気に入っているポイントがあれば教えて下さい!見た瞬間に気に入ったところは色合いです。僕はデザイナーなのでよく色を調色したり選んだりしますが、この色をメインカラーにしてデザインをしたことが無い気がします。とても難しい色です。ところが石の質感や重量感、また独特な模様によって、この難しい色がモノとして成立し、存在感のあるプロダクトになっている。(石という素材が)“細かいデザインができない”という不都合さによってシンプルで力強いデザインを生み出している点においても、”やられた感”がありました。 また、石というものをここまでじっくり見ることはなかったんですが、見れば見るほど違った表情に出会い、そして“好き”が増します。静かに何かを語りかけてくる。石のプロダクトはそんな良さがあると気付かされました。撮影:植原 亮輔 氏月刊 HELLO STONE  -vol.1-2020年6月———-KIGI Co.,Ltd.クリエイティブディレクター / アートディレクター植原 亮輔 氏profile:1972年北海道生まれ。多摩美術大学デザイン学科(テキスタイル)卒業後、広告やグラフィックデザインを主とする会社DRAFTに約15年在籍。その後、DRAFTの仕事でプロダクトブランドD-BROSをはじめとし、数多くのプロジェクトを協働していた渡邉良重氏と共に、2012年、KIGI Co.,Ltd.を設立。グラフィックデザインやブランドデザインを主軸に活動しながらも、独自のプロダクトブランド「KIKOF」や発信の場であるギャラリーショップ「OUR FAVOURITE SHOP」などを運営する。また、CM等映像制作、空間ディレクションの他、デザインの延長線上で作品制作をし、美術館やギャラリーで展覧会をする等、KIGIのクリエイションの可能性を広げ、ジャンルにこだわらない創作活動をしている。2017年宇都宮美術館で大規模個展「KIGI WORK & FREE」展を開催。東京ADCグランプリ、第十一回亀倉雄策賞等を受賞。———- HELLO STONE PROJECTISHIZO ブックエンド
2020.06.02
Interview

vol.6 吉田龍太郎さんに会いに行きました

日比さん:日本は、昔から木と石がうまく共存し、石を使う文化が定着している国と思ってきました。この間、あるホテルの建て替え仕事を引き受けたのですが、そのホテルは、木や石材、金属、紙、織物など、日本の文化をうまく取り入れたものになっていました。ただここ30年ほど間で、使い捨てや利便性を重んじる面が色濃く出るようになっていると思います。吉田さん:日本は木の文化とよく言われますが、実はたくさん石も使っていて、特に昔の建築は、木と石の関係性が明確で、うまくバランスをとっていました。たとえば、桂離宮などの組石などは、多様な石の使い方がなされ、美意識の高い建築物のひとつだと思います。日比さんは、これから日本の石の文化は、どのような方向に向かうと思っていますか? 日比さん:今は、日本の文化の良さについては、外国の方がよく知っているのではないかと感じています。2020年オリンピックが大きい節目になると思いますが、日本人が日本の良さに気が付き、少しずつ変わる風潮にあるのではないでしょうか。日本人が忘れていた日本の良さや文化が、未来に向かって開かれ、それが続いて行ってほしいと思います。また、大事なことは、これから石の文化(日本の文化)を若い人にも知ってもらうことで、別の使い方を見つけてもらえるのではと思います。若い人たちが、どのような形で使うかを考えると、すごく楽しみです。その為には、責任を持って、若い方にしっかり引き渡さないといけないと思います。吉田さん:チームプレーが大事だと思います。そして、それをつなぐことが一番大事なことです。文化やモノ作りの技術的な面も継承しなければならないし、考え方なども次の世代に継承しないといけない。経営理念もしっかりしないといけないですね。個人に対するバトンタッチよりも、事業者としての考え方をもって、次の世代を育てていかないといけないと感じています。その面で、関ヶ原石材は、3世代続いていて、継承されていることは素晴らしいと思います。日比さん:一つ質問ですが、タイム アンド スタイルでは、次世代への継承という点で、どのような努力をしているのでしょうか?あと、社員のベクトルを同じ方向に向ける方法や秘訣がありますか? 吉田さん:外からみると、上手にやっているように見えるかもしれませんが、まだまだやらなければならない部分がたくさんあります。自分自身がこれからやりたいこと、目標がたくさんあって、いろんなことにチャレンジしたいと考えております。例えば、去年(2017年)は、大きなチャレンジとして、オランダに自社の店舗を作りました。日本で作ったものをヨーロッパで売り始めたのです。このミッドタウンの店も出店する時には(小さい会社なので)大きなャレンジでした。ハードルが高いことにチャレンジすること、これは、成長につながるのではないかと思います。社会に貢献する方法や社会への役立ち方はいろいろあって、営利目的も重要ですが、それ以上に、文化を作ることや、次の世代に継承できるように正しく伝えることが大事と考えています。家具は、人の手に渡って使ってもらうもの。私たちはアナログな方法にこだわり、緻密な仕事をしています。この考え方に賛同してくれる方がいるからこそ、続けられることですが、常にチャレンジすることと、続けることが大事だと思います。日比さん:僕自身は、タイム アンド スタイルのモノづくりや考え方をリスペクトしているので、今後一緒にモノづくりをする際に、お互いに主張をしながら、ケンカしない程度に(笑)上手く付き合って、何か良いものが出来れば嬉しいです。新しいことができることを考えると、ワクワク、ドキドキしています。吉田さん:日比さんは、どの石や木が好きですか?あと、どのような加工方法や素材がお好きでしょうか?日比さん:好きな石は、人間に近く、自然にも近いので、大理石が好きですね。仕上げは、あまり機械で加工した工業製品よりも、割合と素に近いものに愛着を感じます。手でラフに磨いたものとか、モノに対してストレスを感じないものができればと思います。高価でなく、使いやすいし、触った時に自然な感触があるものが好きです。もちろん、木も好きです。例えば、ヒノキやサワラ、ケヤキが好きですね。やっぱり素材が好きなのかもしれません。 吉田さん:今後、お互いに話し合って良いモノづくりができれば良いと思っております。よろしくお願いいたします。日比さん:こちらこそ、よろしくお願いいたします。今回の対談も本当にありがとうございました。
2018.02.14
Interview

vol.5 吉田龍太郎さんに会いに行きました。

日比さん:先日、「タイム アンド スタイル」旭川工場に案内して頂き、原木を加工しているところを見させていただきました。工場にある機械が、うちの機械と似たものが多く、同じような加工をしていると思いました。特に突板を作る工程を見て、そのアナログさに驚きました。手張り作業を丁寧な工程でやっていて、自然な風合いになるように貼る技術のすごさを感じました。その素晴らしい技術を活かして、石と木を融合させながら一緒に良いモノづくりをしたいと思いました。 吉田さん:関ケ原石材の工場を見て、石をカットする現場を弊社の社員にも見せたいと思ったのです。石と木が似ているところもあるけれども、異なるところがあるからです。特に石を切り出すのにかかる時間です。どれぐらい時間がかかるのでしょうか?日比さん:大理石で150㎝高さの石だと10時間くらいかかります。吉田社長:10時間もですか!木を切る場合、同じ150㎝の大きさで10秒~20秒ぐらいで済んでいるので、もっと簡単に切れると思っていました。石は硬い分、切断するにあたっての時間がすごくかかる。石のエネルギーは木に比べられないぐらい大きいですね。日比さん:今までそのようなことは、考えてもみなかったことです。改めて自分たちがやっていることに気が付きました。お互い工場を見ると、そういう根本的なことも見えてきて勉強になります。私たちは、日本国内で原石から扱い、加工し研磨をする設備まで持っている会社としては、日本で唯一の企業。これは密かに自信を持っているところです。原石を加工し、最後まで我々の手で時間をかけてやることにこだわっています。吉田さん:こだわっている部分は私たちと全く同じです。加工された板を購入してくることは簡単ですが、外部にそのプロセスを任せることになってしまうので、やっていないのです。外部に委託加工した木材を使うと、例えば、少し薄くしたいと思うけれどもサイズが対応できないのです。そうやって一番手間がかかる部分こそ、可能性を感じるのです。楽で簡単な方法で材料を買い加工するより、素材のポテンシャルを十分に引き出すことが大事だと思います。誰もできないこと、関ケ原石材の技術力高めていくことをこれからも続けていってほしいです。ところで、日比さんが考える「石の幸せ」とは何だと思いますか?或いは石の生い立ちは何だと思いますか? 日比さん:ある石がどのような過程で、どのような経緯をたどって、ここまで来ているのかに、すごく興味があります。ただ石を採って建物に貼るのではなく、その石が落ち着く場所と形に作ってあげること、これこそが、私たちでやらなければいけないところだと思います。吉田さん:家具も木も石も、その場に合うことが大事だと思います。使われている素材は、収まるところに収まるという考え方、『適材適所』ということですね。使われている素材と使われている場が適切であることは、どんなものについても共通しているところではないかと思います。木の世界では、“木を買わずして、山を買え”という1000年以上伝えられてきた宮大工の口伝があります。例えば、南側に立っている木は南向きに使いなさい、という木の方向に合わせた使い方は、日本の歴史の中で育まれてきたものです。法隆寺や東大寺など1,400年以上建っている建物も、その考えに則って建てられています。石の世界もこのような方位、方角、向きを考えて石を使うという考え方がありますか? 日比さん:石の場合は、方向より時間軸で考えています。何億年、何万年規模単位で石の目幅が揃うので、その層の模様を見た上で、それを活かすように使うので、良い石を時間かけて丁寧に扱うことにこだわっています。もう一つ、石は文化だと思います。文化や技術を守りたいと思っているのです。企業を運営する上で大変なところはありますが、続けることにこだわりを持つことが大事だと思います。石も木も日本の文化だと思います。吉田さん:そうですね。僕も日本の文化は、木と石のバランスがよく取れていることだと思います。特に日本は、昔のものも含め、木と石が調和し、新しい関係を作り上げながら、建物となってきました。ここに様々な可能性を感じるのです。これからの石の文化はどうなるか気になりますね。その点についてまた次回、日比さんの考えを聞いてみたいと思います。
2018.01.10
Interview

vol.4 吉田龍太郎さんに会いに行きました。

今回、日比さんを訪ねて話を聞いたのは、「タイムアンドスタイル」を運営する、プレステージジャパンの代表取締役社長を務める吉田龍太郎さんと、設計デザイナーの安藤良和さんです。吉田さんが運営している「タイム アンド スタイル」は、日本人特有の美意識をコンセプトに、新しいインテリアスタイル・オリジナル家具を世界に向けて発信しているライフスタイルショップのひとつ。上海にも店舗を構えており、今年はアムステルダムにもオープンしました。二人の出会いは、 “石の魅力をもっと伝えたい、石をふだんの暮らしに取り入れたらどんな空間になるだろう”という思いからスタートした、関ケ原石材の「ハローストーンプロジェクト」でした。吉田さんの共感を得て、一般のお客様向けに開発した商品「ストーンパレット」を、去る7月7日~18日の間「タイム アンド スタイル」で展示することになったのです。 吉田龍太郎さん、日比さん、安藤さん(写真右から)吉田さん:今年の春、関ケ原石材に初めて伺いました。行く前は、プレート状の石が並んでいる工場だと想像していたのですが、行って見たら巨大な石のブロックがたくさん並んでいて、石の固まりに圧倒されました。物凄い重量感のある空間が存在しているさまに驚きました。日比さんにご案内頂きながら、楽しくて楽しくてあっという間に時間が経ってしまいました。もうちょっと見たい、もうちょっと触ってみたいと思ったくらいです。(笑)僕らは木を扱っていますが、例えば、原木だと100年~200年経った木が山積みになっていて、その姿に圧倒されることがあります。石からそれに近いものを感じたのですが、石は何億年という時間が経ったものもあるので、その点、木とは全く次元が違います。石の世界の壮大さに心が動いてしまったのです。安藤さん:石はほとんど知識のない素材で、関ケ原石材の工場に行くまで、硬く重い印象で使いづらいのではと思っていました。しかし、私たちが扱っている木と同じところがあって、例えば、石も目の方向があるとか、職人さんが切り出した石を並べ模様を合わせているなどを目にして、私たちの工場の職人と同じことをやっていることに驚きました。天然のものというところも木と石は同じだと思いました。 日比さん:今回の展示会で勉強になったのは、お客様の言葉を直接聞くことができたことです。特に、お客様が石を触っているのを見て、本当に嬉しかった。当社では、ミッドタウンの内外装で様々なところを建築材料としてお手伝いしています。例えば、各階のトイレの壁床もその一つです。でもトイレの壁石をわざわざ手で触る人はあまりいないですよね?お客様が「タイム アンド スタイル」のテーブルを手で触った後、石の感触を見定めように触って頂いた。それは、もの凄く新鮮だったし、嬉しいことでした。それをみて、新たな石の可能性を感じたのです。触れて良さを実感する提案の仕方は大切だと思いました。安藤さん:工場に行って感じたのは、石は生活に身近な素材だということです。自分の目で見ないと分からなかったことです。今回の展示会ではそのところを伝えたかったので良かったと思います。吉田さん:石に触ってみて本当に温かいものと感じました。冷たいイメージだったのですが全然冷たくなかったですね。僕らもモノづくりをしていて、いろんな世界の方と出会いがあり、いろんな話をさせていただきます。そして素材の本質を知らない限り、良いモノづくりはできないと実感してきました。そんな中で石は、今までに経験したことのない素材なので、何かができるのではないかと感じました。二つの素材を融合して突っ込んだ話ができたということが一番嬉しかったことです。 日比さん:約2週間「ストーンパレット」展示会の間、私も会場にいて「タイム アンド スタイル」のスタッフさん達がテーブルのペーパー掛け度合(仕上がり具合)を相談しているのを耳にし、仕上がり具合を見定めながら磨くのは石材も木製品と一緒だと思いました。そして、関ヶ原に戻ってから、ここのテーブルに触れた感触を思い出しながら、新鮮な気持ちで石を磨いてみました。何か、石が喜んでいるように思われました。大理石の成り立ちは、木や様々な生き物の死骸などが積み重り、それが地球規模の熱や圧力によって、何億年もかけてできたもの。自然が造り上げているという点では、木も石も一緒です。吉田さん:そうですね。木の世界では、サスティナビリティということが重視されるようになってきました。モノのサイクルを考えたモノづくりをやって行かねばということも含め、一本の木が育つのに何十年とかかるので、実は地球の生い立ちそのものだと思います。木を切ったらまた植えましょうという考えを地球規模で考えることです。木と石、異なるけれど、人にとって近しく意味がある存在と感じました。日比さん:まだまだ話は尽きないので、この続きは次回にしましょう。photo_Aiko Suzuki
2017.11.27
Interview

vol.3 川島蓉子さんが聞きにいきました。

石を暮らしに身近に「STONE PALETTE」  石を生活空間に取り入れる商品前回、前々回と二度にわたり、石という素材は、暮らしと離れた存在でなく身近にあることを、石博士のような日比さんからうかがってきました。それを聞いて石に興味が湧くとともに、関ヶ原石材はどんな仕事をしているのかを、もっと知りたくなって聞いたところ、最近、一般消費者に向けた新しい商品も開発しているというのです。さてそれは、どんな商品なのでしょう――“石の魅力をもっと伝えたい、石をふだんの暮らしに取り入れたらどんな空間になるだろう”という思いを込め、「ストーンパレット」と名づけられたもの。あらかじめ揃えられている何種類かの石から、表面加工も含めて選ぶことができ、しかも施工屋さんが簡単に取り付けられるのも、手軽さにつながっています。物凄く簡単に言うと、石のパーツをタイルのように組み合わせた商品で、壁一面を覆う使い方だけでなく、パーツとして使うこともできるのです。 ライフスタイルショップ「タイム&スタイル」で行った展示会カタログを見せてもらったところ、簡単な額装をして絵のように飾るパターンや、腰から下の壁に部分的に貼るパターンもあって「これならわが家もやれそう」と、ちょっと夢が広がりました。住まいの中で、木や布といった素材は当たり前のように使ってきたのですが、日比さんの話から、石にもそういう可能性があると感じたのです。「知らない方に、もっと石の良さを知って欲しいと思ったのです」と日比さん。カタログだけ見ていると、簡単な造りに見えるのですが、たくさんの工夫を盛り込み、手軽・気軽に取り入れてもらうことを意図したといいます。そして、この「ストーンパレット」、去る7月7日から18日まで、「東京ミッドタウン」のライフスタイルショップ「タイム&スタイル」で、お披露目の展示会の行ったのです。訪れてみたのですが、ショップの入り口にあるギャラリースペースで、家具と「ストーンパレット」を組み合わせたシーンは印象的なものでした。 石がもたらす空間の豊かさ2つのパターンがあって、ひとつはローチェストの上部の壁に、絵画のように額装した「ストーンパレット」を掛けたもの。ローチェストの上には、見事な盆栽が置かれています。「カパオボニートレッド」という赤とオレンジ系の色が混ざっている石と、「グリーンマーブル」という緑色の大理石の2つの額が配されていたのですが、自然物である石の醸し出す文様の美しさに見入ってしまいました。日比さんから聞いた「石は何億年もかけてできたもの」という言葉がずしりと身体に染み入ってきたのです。 もうひとつは、ベッドのヘットボードの背面に「ストーンパレット」を配したもの。海岸に打ち寄せる波のような縞模様であることから「浪花石」と名づけられた石に「スクラブ」という凹凸のある加工を施してあって、豊かな表情が息づいています。日比さんは会期中、お客さんを迎えて説明したそうですが、「多くの方が石に興味を持ってくださって嬉しかった」と笑顔を浮かべて語っていました。産声を上げたばかりの「ストーンパレット」ですが、これからの成長が楽しみと感じました。
2017.09.28
Interview
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